〒243-0307 神奈川県愛甲郡愛川町半原393-6
グリストラップも店の形態によって容量も変わります。ある店は以前花屋だったところがラーメン屋になったのですが、グリストラップが花屋の時のままでした。
小さなグリストラップに大量の油が入るわけですから大変です。そこで終業後に液体のバクテリア剤を流すのですが、以前の業者が撤退してしまいました。もう絶句です。
そこで液剤を当方から買っていただきました。しばらくすると今度は突然の不調。聞くと洗剤を替えたというのです。バクテリアが食べ易いということで、植物性の洗剤を推奨していますが、たまに殺菌性のものがあります。この点を指摘してから再び順調になりました。
ある街の福祉センターのグリストラップで使いたいというお話がありました。そこは食数が少ないという予想からか、異常に浅いグリストラップでした。しかし油は普通に流れてくるので溜まります。
最初に見た時は10cmほど堆積していました。「これは簡単ではありません」と最初に申し上げたのですが、やはり単に固形剤を入れただけでは対応しきれません。
売っただけではここで話が終わりですが、ゴミ受けの残渣を小まめに取り、液剤を定期的にスプレーして菌数を上げるという対策を提案しました。現場の人がこれを実行したところ、浮上油は1cmを超えない様になりました。
ビジネスホテルで一つのフロアだけ排水臭いという問い合わせがありました。天井裏など調べさせていただいたのですが、どうも配管の空気溜まりのあたりが問題の様でした。そこで蓋を取って消臭菌をスプレーしたところ翌日はもう臭わなかったそうです。バクテリアの威力を実感する出来事でした。
池の浄化に使う菌種は主にアオコ対策で配合されています。ただ池の浄化でのご依頼には、糸状のアオミドロについてのものが多く寄せられます。
とある神社からもアオミドロ対策で依頼がありました。3段になっている合計150トンの大きな池でしたが、田んぼへ排水されるので薬品が使えません。そこでバクテリアということになったわけです。
アオミドロは植物に近いのでアオコより強いのですが、この池は幸にも循環しているので効率が上がります。最上段に部分的には残ったもののキレイになりました。ここの場合もチェックに行くことを心掛けて、順調であることを確認しました。
温暖化の影響なのか、年々アオミドロの発生が激しくなる様です。2トンほどの鯉の池で御悩みの方からも問い合わせがありました。
物凄く伸びるので頻繁に刈り取っていたそうです。あまりに大変なのでどうにかならないかというお話でした。
ただバクテリアは分解するとは言え、千切れ始めたアオミドロを放置すると効率が下がります。特に激しい様子なので、千切れたアオミドロをすくって棄てていただくことをお願いしました。するとほぼ1ヵ月で解消し、こちらの方も喜びの手紙を送ってこられました。
離れた地方でグリストラップに油用の固形剤を試してもらっていた時です。後から汚泥が多い事が判りました。そこで汚泥用の固形剤を送って、すぐ入れてくださいと説明したのですが、様子がおかしい。
何と「1ヶ月もつはずだから取っておいた」というのです。種類が違うから併用してくださいと説明したのですが、理解されなかった様子です。提案した対応はそのまま実行していただき、判らない時はまず問い合わせていただきたいと思います。
グリストラップから下水への管は結構油が付くものです。人間の動脈硬化の様なもので、上下なく付いてきます。バクテリアが作用すると減ってくるのですが、時に上側が崩落することがあります。すると管は細長いので詰まってしまう事もあるのです。
その詰まった事だけをみると「なんだ、効かないじゃないか」という話になってしまいます。実際は「効いたから」なのですが、そこで怒りだす人も少なくありません。そういう事もあって、できれば清掃後に投入していただきたいのですが、忙しさには勝てません。困った事です。
池で浄化をするといっても、千切れたアオミドロを回収するといった事の他は、本当に液剤を入れるだけです。単純なだけに逆に不調の場合原因を特定するのに苦労したりします。 ある現場で、不調な為顕微鏡で水を覗いて見ました。すると雑菌さえも見えないのです。これはおかしいと、お客さんにもう一度確かめてもらいました。
すると循環システムの中に強力な紫外線殺菌機が内蔵されていたのです。これでは投入したバクテリアも死んでしまいます。結局振り出しに戻ってしまいました。
飲食店にあれこれ納めている商社から問い合わせがありました。その担当者は洗剤の価格を持ち出してきて、これは高いとか言い出したので、これは分解するものなので洗剤とは違うと説明したのです。
で、その場は解った様子だったのですが、納入してから「客先に説明するのに解らない」と言うのです。ならばグリストラップの状態はどんな感じか聞いてみたのですが、「商品を納めるだけで中は見ない」ということでした。これでは元々説明してもムダです。
この人はその後まもなく辞めていったそうですが、結局理解できずに去って行きました。
こんな人は極端ですが、中間で扱う場合であってもバクテリアの特性を理解することと現場確認は必要です。これが無理な場合は参入されない方がよろしいかと思います。
いかがでしたでしょうか。どんなモノでも「何でも効きます。絶対大丈夫です。」とは言えないのが常です。対応し切れない物事はやはりあります。それで市場から消えてしまうような商品なら価値は無いでしょうが、売れている事実はそんな危惧も払拭するでしょう。何より結果を出している現場が価値を証明していると言えます